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Profet AI Insight

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正新橡膠工業がProfet AIプログラム導入を拡大1年で100種類以上の重要因子を確認、10余りの部門の重要問題を分析生産と研究開発の効率、従業員の定着率を向上

台湾・彰化県に本社を構える正新橡膠工業(Maxxis)は、年商39億米ドルで世界トップ10に入るタイヤメーカーだ。乗用車用、軽トラック用、二輪車用、自転車用タイヤなどを生産し、180カ国以上で販売している。2023年初めには、傘下ブランド「MAXXIS」が欧州BMW1シリーズの純正タイヤに選ばれ、台湾のタイヤメーカーとして初めてBMWのサプライチェーン入りを果たした。


正新橡膠工業(Maxxis)が国際大手自動車メーカーに認められた理由は、この数年推進してきた大胆なデジタルトランスフォーメーションにある。2015年、欧州自動車メーカー多社から製品の研究開発時と生産工程における完成品と半製品のテスト結果を記録するように要求されたことから、同社はインダストリー4.0のトランスフォーメーション計画を始動した。世界の生産ラインの自動化を進め、設備のスポットレーザーとラインレーザー、3Dスキャンで収集した製品のサイズ、厚み、温度、圧力などの数値をデータベースに収集するようにした。


しかし、収集したデータは膨大な量となり、既存システムでは効果的なデータ分析ができなくなるという問題に直面した。再三にわたる討論の結果、使い方をマスターしやすく、ユーザーインターフェースも分かりやすい杰倫智能科技(Profet AI)のAutoMLデータサイエンティストプラットフォームを導入することを決定した。


▲正新橡膠資訊長陳柏嘉分享擅用數據擴大 AI 應用,佈局全球市場

▲正新橡膠工業(Maxxis)の陳柏嘉最高情報責任者はデータ活用でAI応用を拡大し、世界市場へ展開した経験を語った。


AIでベテラン技術者の経験を保存 製品のライフサイクルを最適化


これまでプラスチック・ゴム産業の従業員は経験に依存してきた。各種材料配分の開発、製造プロセスの改善、原材料の調達に至るまで、ベテラン技術者の経験に頼って問題を解決してきたが、これは正新橡膠工業(Maxxis)も例外ではなかった。この構造を突破するため、同社はAutoMLを導入した。AutoMLによってベテラン技術者の経験とデータを活用し、AIでモデルを構築して重要な経験を会社に保存し、製品と研究開発から生産までの製造プロセスのライフサイクルを最適化することを目指したのだ。


「AI導入の理由は、以前は生産ライン上のデータを人が分析していたため、リアルタイムのフィードバックが非常に困難だったためだ」正新橡膠工業(Maxxis)の陳柏嘉最高情報責任者はこう話す。かつては各顧客や市場の需要に応じ、年配の技術者やベテラン従業員に頼って設備の生産パラメーターを調整していたが、例えば、タイヤの幅の増減がどのような結果を生むのかについて、設備が収集したデータからシステム的に分析することはほぼできなかった。AutoMLを導入後、AI分析で製造プロセスに影響する重要因子を見つけ出して効率を向上できただけでなく、AI分析パラメーターが構築したモデルを海外工場に応用することで、作業員を派遣する必要が減り、工場拡張のスピードを加速することが可能となった。


製品の研究開発も、正新橡膠工業(Maxxis)のAI導入の重要ポイントだった。「タイヤはある種条件の厳しい製品で、タイヤ1本の研究開発には2年以上かかり、100種類以上の原材料が必要となる」陳最高情報責任者は、研究開発部門がAutoMLを導入してちょうど1年だが、タイヤ製造の100種類以上の因子から、タイヤの燃費、ウェットグリップ性能、ブレーキ時の制動距離など性能に影響する重要因子、例えば接着剤の種類、銅線の幅や種類、配列密度などをすでに数十種類を見つけ出したと語った。


重要因子を見つけ出した後、正新橡膠工業(Maxxis)はこれらを利用して国内外自動車メーカーと市場の需要に応じ、AIでモデル構築を行い、メーカーや市場の需要に合った、またはそれを超える製品を研究開発することが可能となった。例えば、スポーツカーはウェットグリップ性能が高い製品が求められ、ハイブリット車は転がり抵抗が低く静かな製品が求められる。


AI応用を拡大 各部門の問題の背後にあるデータを棚卸し


生産と研究開発でAI導入の効果を知った正新橡膠工業(Maxxis)は、2023年からAI応用拡大に着手し、人事や販売など国内外10余りの部門へのAutoML導入を開始した。


各部門でのスピーディーなAIマスターをサポートするため、Profet AIはコンサルタントを派遣してAI応用のワークショップを実施した。陳最高情報責任者は、3カ月の訓練期間の中でProfet AIのコンサルタントはAIの基礎概念から入り、じっくり各部門との討論を進め、直面している問題を整理し、問題の背後にある分析可能なデータを棚卸ししたと話す。今後データからモデルを構築し、改善や最適化の方向性を見つけ出すことが可能となる。


陳最高情報責任者は「幹部候補の育成のように、新たなシステムを導入するITスタッフの負担を大幅に軽減できる」と指摘する。これらの訓練課程によって、各部門がAutoMLをスピーディーにマスターできただけでなく、学習曲線や意欲も高くなった。


デジタルトランスフォーメーションは一気に完成できるものではない。正新橡膠工業(Maxxis)はAI応用を点から線、そして面へと拡大していき、各部門の第一線で働く従業員がデータを収集し、理解し、解読し、活用できるようにした。これによって同社はデジタル化を加速させただけでなく、世界市場に確固たる基礎を打ち建てたのだ。




 

 

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